チタンの特徴と難削材と呼ばれる理由

チタン(Ti)は、耐食性、耐熱性、引張り強さ、軽量など、優れた特性を持った金属です。
主に「純チタン」と「合金チタン」に分けられますが、このうち「純チタン」は、不純物を微量しか含んでおらず、その性質などにより「JIS1種」から「JIS4種」までの4種類に分類されます。「合金チタン」は用途に合わせて、他の合金元素を添加したもので、添加する元素の種類によって耐食性や強度などが変化します。この特性を利用して、航空機、宇宙用機器、原子力発電関連の分野に利用されてきました。また近年では、材料コストが低下し、アクセサリ、スポーツ、アウトドア用品などでの需要が高まり、広くその用途を広げています。

このように優れた性質を持つチタンですが、加工時には様々な難点があります。
代表的なものは熱伝導性が悪さです。これにより、切削工具の主成分と切削温度域で合金化する傾向や、化学反応を起こす傾向が強くなります。
また、切削時の切り粉が原因となって“びびり”を発生させ工具を異常磨耗させることもあるため、工具の短命化や、切り粉の発火などの問題があります。以上のことから、チタンは難削材として位置づけられています。

チタンのマシニング加工におけるポイント

前述の通り、チタンは強度が高く熱伝導率が悪い為、切削時に発生する熱の逃げ場がなく、加工材と工具に熱が蓄積され、工具の摩擦が大きくなります。 また、刃先に加わる切削抵抗の変動が大きく、刃先が欠けたりもします。 そのため、チタンのマシニング加工を行う際には、適切な刃物・工具の選定に加え、切削条件、加工方法の工夫が重要になります。 具体的な例として、チタンは粘り強いため、バリの処理に時間がかかってしまいます。このバリの発生を抑えるためには、切削工具のすくい角やねじれ角を大きくとることがポイントとなります。 また、コーティングによって、耐溶着性に優れた工具を使用することもポイントです。

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