ねじ切り加工とは

加工物に対して、細い溝を掘ってねじ形状を作ることを言います。

ねじ切り加工で作られるものは、「おねじ」と「めねじ」に分類されます。
おねじは、ボルトなどのように外側にねじが切られたもの。めねじは、ナットなどのように内側にねじが切られたものです。

ねじ切り加工のポイント

マシニング加工におけるねじ切り加工のポイントは以下になります。

・寸法の管理

おねじとめねじで、ねじ切り加工前の寸法管理が変わります。
おねじの場合は外径まで前工程で加工しますが、めねじの場合は内径の最小径までしか加工しません。

・材質に適応した加工方法

めねじ加工の場合、内径に高精度が求められる場合は切削でねじ山を作る必要があります。
一方で材質が柔らかい場合などは転造でつぶしながら加工する必要があります。

材質の硬さや特性によって、最適な加工方法を選択する必要があります。

ねじ切り加工の起こりうるトラブル

ねじ切り加工を行う際、下記のようなトラブルが想定されます。

①工具の折損

最適な工具選択ができていないことから、切削工具について折損が発生する場合があります。工具の材質と、加工対象の材質の相性をよく確認し、最適な工具を選択して使用する必要があります。
最適な材質のものが選べていないと、たとえ適切な加工条件であっても、工具が折損して重大な事故につながる場合もあります。

②ねじ山の欠け(チッピング)

おねじ、めねじの加工の際に、どちらの加工でもねじ山が欠けてしまうことが起こります。前加工の状態や、加工方法の種類によって発生するため、おねじ、めねじ、共に最適な加工な状態から加工を行うことが必要です。
前加工の精度が悪いところから加工を行うと、加工条件に問題がなくても製品形状や精度に大きな影響が表れてしまいます。

当社が実践するねじ切り加工の際のポイント

当社ではねじ切り加工を行う際、下記の点がポイントになっております。

下穴径を管理してねじ山を作る

高精度のねじ切り加工の場合、おねじ、めねじの製作時の両方で前加工の穴径管理が必要です。外径、内径ともに精度が出た状態で加工をしないと、高精度加工を行うことはできません。
そのため、当社ではおねじ加工時は加工前の外径、めねじ加工時は加工前の内径と最小径を管理しておりますので、高精度な加工が可能となります。

最適な工具の選択

ねじ切り加工の際は、最適な工具選択が必要です。おねじの場合は外径加工、めねじの場合は内径加工となるため、使用される工具が異なります。
加工時には加工物の材質によって、切削か、転造かなども変化するため工具選択のために様々な確認を必要とします。材質によっても最適な工具の種類が異なりますが、当社では常に条件に最適な工具で高精度な加工を実現しています。

当社のねじ切り加工の事例紹介

当社の実際のねじ切り加工の事例をご紹介します。

産業機器装置用ボルト

材質はC3604を使用し、3軸加工機にて製作いたしました。 おねじ加工は専用工具を使用してねじの首元はTスロットカッターを使用して溝入れを行ない底面部でボルトがしっかり止まるように加工しております。

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通信機器用ケース

材質はSUS303を使用し、3軸加工機にて製作いたしました。 めねじ加工は専用工具を使用してねじの底面部はTスロットカッターを使用して溝入れを行ない底面部で相手部品がしっかり止まるように加工しております。

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ねじ切り加工で、お困りの方は三翔精工まで!

精密マシニング加工 量産センター.comを運営する三翔精工は、ねじ切り加工が必要な精密産業部品の製作を行なってきました。

特に、小径なねじ切りなどの微細加工を得意とし、高精度な加工を実現します。培ってきた精密加工技術を活かした当社の加工品は、高精度な要求にお応えしており、広い分野で採用されています。

またそのような難削材の加工を当社のマシニング加工技術と24時間の生産体制により、量産対応が可能です。更に全数の外観検査により品質保証も徹底しております。

数十ミクロン以下の加工においては、加工設備だけでなくノウハウ・知見、技術、高品質が必須となりますが、当社は創業以来、精密加工に特化し事業を行い、さらに徹底した研究により、森精機・切削加工ドリームコンテストで金賞を受賞するほどの技術力を保有しております。

ステンレス材などの難削材のマシニング加工なら、ぜひ当社までお問い合わせください。

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