無酸素銅(C1020)の特徴

無酸素銅は純銅の一種で、純銅の中でも最も酸素の含有量が低い銅となります。
残存酸素量は0.001%以下で、高温加熱しても水素脆化(金属素材の靭性の低下)を起こす恐れがない素材です。この酸素含有量が多いと、アーク溶接などでは、水蒸気が発生しブローホールが出来てしまいます。

無酸素銅は純銅の1種であり、純銅は大きく「無酸素銅」、「タフピッチ銅」、「脱酸銅」の3つに分類されます。無酸素銅は純銅の中でも導電性や熱伝導性、加工性に非常に優れている点が特徴です。その特性を活かして、C1020は電子・電気機器、ブスバー、熱交換器などに利用されています。

無酸素銅のマシニング加工におけるポイント

無酸素銅は強度が弱いため。加工性の高い性質です。そのため、マシニング加工に適していますが、粘り気が強くバリが出やすい素材でもあります。 また、溶解温度も低いため、刃先に溶着しやすい点もあります。 加工の際は、切れ味の悪い工具を使用すると面精度の低下や変形などに注意が必要です。 無酸素銅のマシニング加工を行なうには、切れ味の良い工具の選定、油性切削液の使用、キズ・バリを抑えるパス作成がポイントとなります。