マシニング加工によるステンレス材の材質とは

ステンレス材とは、鉄を主成分としておりクロムを10.5%以上含有した合金のことです。
耐食性、高強度、耐熱性などの特徴を持つ難削材として、知られています。含有物によって細かく種類が分かれており、種類によって特性などが異なる材質となります。

>>マシニング加工とは?マシニングセンタについても詳しく解説!

ステンレス材加工のポイント

ここでは、難削材であるステンレス材加工のポイントを解説します。

材質の種類を確認する

同じステンレスでも含有物などによって材質の特性が異なります。ニッケルを多く含んだステンレスの場合は、熱伝導率が低いため発熱が少なくなるような切削条件で加工を行う必要があります。

工具の摩耗に注意する

ステンレス全般に言えることとして、熱伝導率が低い材質であることが挙げられます。加工時に発生した熱が切り粉に移らず、工具付近に熱が滞留します。そのため、工具への負担が大きくなるため摩耗が大きくなる傾向があります。

ステンレス材加工のトラブル

マシニング加工における、ステンレス材加工の際には以下のようなトラブルが想定されます。

工具の摩耗による折損

マシニング加工でのステンレス材加工では、ステンレスの特徴である熱伝導率が低いことが原因で切削工具への負荷が大きくなります。摩擦が増えるため、工具が摩耗することで加工時の欠損や折損が発生する可能性があります。

表面粗さの悪化

ステンレス材は切削加工を行った際に表面粗さが悪くなりやすい材質です。上記の通り発熱などによる工具の欠損だけでなく、表面粗さも管理が難しいため難削材とされています。加工を行って表面粗さも良い状態を保とうとすると最適な条件や環境での加工が必要となります。

当社が実践するステンレス材加工の際のポイント

①最適な工具の選定

ステンレス材の加工の際は、最適な工具を選定する必要があります。発熱の影響を受けて摩耗が発生しやすい材質のため、材質の種類や目的・条件にあった、最適な工具を使用しなくてはいけません。

当社では加工材質から最適な工具を選択し、加工を行っています。

②最適な加工条件

ステンレス材加工の際には、工具だけでなく加工条件の最適化も必要です。工具への負荷がかかりすぎないように、また最適な面粗さを実現するためにノウハウを活かして加工を行うことが求められます。

当社では加工材質に対して最適な加工条件で加工を行っています。

当社のステンレス材加工の製品事例

当社の実際のステンレス材加工の製品事例をご紹介します。

通信機器用フランジ

材質はSUS329を使用し、3軸加工機にて製作いたしました。SUS329はSUS304と比べてニッケルとクロム、モリブデンが多く含まれており削りにくい材質で工具の刃持ちも非常に悪いため穴位置(ピッチ)の精度を維持する為の切削条件を設定して加工を行なっています。

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産業機器装置用SUS316製プレート

材質は、SUS316で、マシニングセンタにて3軸加工を施すことで製作を行いました。
こちらの部品の加工におけるポイントは、溝部分の寸法公差(±0.01)を維持している点です。

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ステンレス材の加工で、お困りの方は三翔精工まで!

精密マシニング加工 量産センター.comを運営する三翔精工は、ステンレス材やアルミニウムなど難削材部品の製作を行なってきました。

難削材の中でも、ステンレスやアルミニウムだけでなく、コバールやインコネル、ハステロイをはじめとした難削材の精密加工を得意とし、難度の高い純タングステンまで加工を実施できます。培ってきた精密加工技術を活かした当社の加工品は、高精度な要求にお応えしており、広い分野で採用されています。

またそのような難削材の加工を当社のマシニング加工技術と24時間の生産体制により、量産対応が可能です。更に全数の外観検査により品質保証も徹底しております。

数十ミクロン以下の加工においては、加工設備だけでなくノウハウ・知見、技術、高品質が必須となりますが、当社は創業以来、精密加工に特化し事業を行い、さらに徹底した研究により、森精機・切削加工ドリームコンテストで金賞を受賞するほどの技術力を保有しております。

難削材である、ステンレス材のマシニング加工なら、ぜひ当社までお問い合わせください。