マシニング加工におけるアルミニウム材加工とは

マシニング加工でのアルミニウム材の加工は難削材の加工となるため技術やノウハウが必要となります。通常の金属とは異なるポイントが重要となるため、ここではマシニング加工でのアルミニウム材加工のポイントを解説します。

アルミニウム材加工のポイント

ここでは、難削材であるアルミニウム材加工時の注意すべきポイントを解説します。

表面粗さ、仕上げ

マシニング加工でのアルミニウム材の加工は加工条件を最適化しないと表面粗さや仕上げを行うのが難しくなります。通常の金属とは異なる加工条件を設定しないと求める面粗さが出せないため注意が必要です。

切削液と切削工具の選定

加工時に使用する切削液、切削工具の選定にも注意が必要です。切削液で言えば、油性と水溶性で表面粗さや仕上がりが異なります。目的に応じた切削液を選定しなくてはいけません。また、切削工具についても他の材質とは異なる種類のものを選定しないと要求精度に対応できない可能性もあります。

アルミニウム材加工のトラブル

マシニング加工におけるアルミニウム材加工の際には、以下のようなトラブルが想定されます。

切粉による傷の発生

加工時に切削で排出される切粉によって表面に傷が付く可能性があります。切粉が切削工具に巻き付き、うまく排出されずに加工面に残ることによって起こるトラブルです。

粗さ精度が出にくい

加工条件や切削工具の選定などがうまくできないと、面粗さなどの精度が出ないことがあります。それぞれノウハウや経験に基づいて、目的に合ったものを選定しなくてはいけません。

当社が実践するアルミニウム加工の際のポイント

当社のマシニング加工でのアルミニウム材加工時の特徴として以下が挙げられます。

形状と精度に合わせた加工条件の設定

製品の形状や要求精度によって、最適な加工条件を設定しています。寸法や面粗さの要求によって加工条件を変更する必要がありますが、当社では長年の実績や経験を基に最適な条件にて加工を行います。

切削液・工具に最適なものを選定

製品の種類や要求精度によって、切削液・切削工具を選定しています。切削液の油性・水溶性や工具の形状や種類など、数多くある選択肢の中から最適なもので加工を行っています。

製品事例

当社の実際のアルミニウム材加工の事例をご紹介します。

半導体製造装置用アルミ製ブラケット

半導体製造装置用アルミ製ブラケット_表

こちらは半導体組立装置用ブランケットの加工事例です。 材質は、A5052で、マシニングセンタにて3軸加工を行った後、硬質アルマイト処理を施しております。 こちらの部品における加工のポイントは、底面部の平行度(0.03)の維持をしている点です。 本部品では、底面部の平行度を維持するため、底面だけの加工を行う工程を設けております。加えて、別工程でも、底面の平行度を維持するための工夫をして加工をおります。

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半導体製造装置用ブラケット

本事例は、半導体製造装置用のブラケットの加工事例になります。 材質はA5052で、マシニング加工による3軸加工に加え、黒アルマイト処理を施しております。 本製品の加工におけるポイントは、 ・円筒形状部と底面部(3か所)の直角度0.05 ・底面の裏の平面度0.03 の維持をしている点です。 円筒形状部と底面部(3か所)の直角度は、加工方法を工夫することにより、 材質の変形を抑え、精度の維持をしております。

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アルミニウム材加工でお困りの方は、三翔精工まで!

精密マシニング加工 量産センター.comを運営する三翔精工では、マシニングでのアルミニウム材加工を行ってまいりました。

難削材として扱われるアルミニウム材ですが、最適な加工条件の設定や切削液・切削工具の選定によりお客様のご要望にお応えします。

特に難削材加工では当社が誇るマシニング加工技術と24時間の生産体制により、量産対応が可能です。更に全数の外観検査により品質保証も徹底しております。

難削材の加工には、加工設備だけでなくノウハウ・知見、技術、高品質が必須となりますが、当社は創業以来、精密加工に特化し事業を行い、さらに徹底した研究により、森精機・切削加工ドリームコンテストで金賞を受賞するほどの技術力を保有しております。

難削材のマシニング加工ならぜひ当社までお問い合わせください。

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