マシニング加工における銅・銅合金加工とは
銅・銅合金は切削性に優れますが粘り気が強く、バリが出やすい材質とされています。
ここではマシニングにおける銅・銅合金加工のポイントについて解説します。
銅・銅合金加工のポイント
ここでは、難削材である銅・銅合金加工のポイントを解説します。
加工条件の最適化
マシニングでの銅・銅合金加工では最適な加工条件を設定することが重要です。
バリが出やすい材質でもあるため最適な条件で加工をしないと精度への影響が出てしまいます。
加工治具を含めて対応
銅・銅合金は磁性も持たないため、加工の際は治具を含めて検討する必要があります。
板厚や形状に合わせた最適な治具を選定することが重要です。
銅・銅合金加工のトラブル
マシニング加工における、銅・銅合金加工の際には以下のようなトラブルが想定されます。
切粉の巻き込みによる傷の発生
銅・銅合金は粘り気が強いため切粉が工具に巻き込み、ワークの表面に傷が発生してしまいます。
それにより面精度への影響がでる可能性があります。
切粉の巻き込みによる穴寸法異常のトラブル
加工の際に発生する切粉が工具に巻き込み、狙い通りの寸法が出せない可能性があります。
工具に切粉が巻き込むため想定以上に大きな穴形状となってしまい寸法の管理ができないトラブルが発生します。
当社が実践する銅・銅合金加工の際のポイント
当社ではマシニングでの銅・銅合金加工の際は以下の点に注意して加工しています。
最適な加工条件
銅・銅合金はバリが発生しやすく、トラブルの元に繋がるため最適な加工条件を設定しています。
これによりトラブルを未然に防いでいます。
最適な切削工具の選定
加工時に発生した切粉の巻き込みが発生する場合があるため工具の選定も重要です。
加工条件と合わせて銅・銅合金の加工に合わせた最適なものを選定しています。
治具の活用
厚みや板材・角材などの形状に合わせて治具を活用しています。
既製品で治具が無い場合は当社にて自作の治具を活用しています。
製品事例
半導体製造装置用OFHC製治具
こちらは半導体組立装置における実装治具の加工事例です。
材質は、無酸素銅の一種であるOFHCを使用しております。
本製品の加工にあたり、加工精度±0.02・平面度/平行度0.03・ 直角度0.03・面粗度6.3a等の精度が求められておりましたが、 3軸加工機を用いることにより、ご要望通りの加工を実現 しております。
産業機器装置用ベース
材質はC3604を使用し、マシニングセンタにて5軸加工で製作しています。
こちらの製品は、多面方向の加工が必要を行い、工程集約を行なう必要があったため、
5軸加工機を使用することで、3面同時加工を行なっています。
銅・銅合金加工でお困りの方は三翔精工にお任せ
精密マシニング加工 量産センター.comを運営する三翔精工は、銅・銅合金製部品の製作を行なってきました。
銅・銅合金だけでなく難削材と言われるアルミニウムやコバール、インコネル、ハステロイの精密加工を得意とし、難度の高い純タングステンまで加工を実施できます。
培ってきた精密加工技術を活かした当社の加工品は、高精度な要求にお応えしており、広い分野で採用されています。
またそのような難削材の加工を当社のマシニング加工技術と24時間の生産体制により、量産対応が可能です。更に全数の外観検査により品質保証も徹底しております。
数十ミクロン以下の加工においては、加工設備だけでなくノウハウ・知見、技術、高品質が必須となりますが、当社は創業以来、精密加工に特化し事業を行い、さらに徹底した研究により、森精機・切削加工ドリームコンテストで金賞を受賞するほどの技術力を保有しております。
銅・銅合金のマシニング加工なら、ぜひ当社までお問い合わせください。
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